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あだち耳鼻咽喉科

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プール熱もはやり目も同じウイルスが原因?アデノウイルス感染症とは?

アデノウイルスは幼児や児童に感染することが多く、保育園や幼稚園、小学校で集団感染を引き起こすことも多くあります。

とくにアデノウイルスが原因で発症する咽頭結膜熱(プール熱)は、子どもの三大夏風邪のひとつとされ、とても感染しやすい病気です。

また流行性角結膜炎(はやり目)も同じくアデノウイルスが原因で発症し、感染力が強くさまざまな症状があらわれます。

今回はアデノウイルスが原因となる感染症について症状や治療法、対策などを詳しく解説しましょう。

アデノウイルスとは?

アデノウイルスとは、風邪のウイルスの一種です。

感染した場合、扁桃腺やリンパ節の中で増殖します。

他の風邪を引き起こすウイルスに比べ、症状が重くさまざまな症状があらわれるのがアデノウイルスの特徴です。

アデノウイルスは血清型という分類法で現在51種類に分けられ、それぞれが異なった性質を持つやっかいなウイルスでもあります。

とはいえ、すべての種類のアデノウイルスが病気を引き起こすわけではなく、ウイルスのうち3分の1程度は影響を与えないとされています。

またアデノウイルスには多くの種類があるため、一度感染したとしても、別の型を持つウイルスに再び感染することもあります。

そのため免疫がつきにくく、何回もかかりやすいウイルスであるといえます。

アデノウイルスに感染することでかかる病気

アデノウイルスに感染することで引き起こされる病気には、数多くの種類があります。

その中でもとくに多いのが咽頭結膜熱(プール熱)と流行性角結膜炎(はやり目)です。

次にそれぞれの特徴を解説しましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)

アデノウイルス3型、4型、7型などが原因となって発症します。

咽頭結膜熱という名前になじみはなくてもプール熱と聞けば、ああなるほど、と思う方は多いのではないでしょうか?

その名の通り、夏にプールで感染することが多いことからプール熱と呼ばれていますが、実際にはプール以外でも咳やくしゃみなどの飛沫などから感染します。

別名「夏のインフルエンザ」と呼ばれていますが、冬に小流行することもあるため注意が必要です。

咽頭結膜熱(プール熱)の症状

発熱、咽頭炎、結膜炎が主な症状で、潜伏期間は5〜7日ほどです。

39℃前後の高熱が数日続いたり、ものが飲み込めないほどのひどいのどの痛み、片目もしくは両目が真っ赤になり目やにが出るなどの症状があらわれます。

他にも、吐き気や下痢など消化器症状や、頭痛、リンパ腺の腫れなどさまざまな症状を引き起こすことがあり、まれに重症肺炎を合併することもあるので注意しましょう。

流行性角結膜炎(はやり目)

プール熱と同じく、流行性角結膜炎という名前になじみはなくても、はやり目なら知っている、という方も多いですよね。

アデノウイルス8型、19型、37型によって引き起こされる目の病気です。

流行性角結膜炎(はやり目)の症状

潜伏期間は1週間ほどで、急に白目部分が真っ赤に充血します。

多くの場合、まずは片目から、2、3日後にもう片方の目に症状があらわれます

目やにが大量に出るため朝起きたら目が開かないことや、涙目になったり、まぶたが腫れたり、耳の前やあごの下のリンパ節が腫れて痛むようなことも多く見られますが、かゆみはほとんどありません。

細菌などが原因の一般的な結膜炎に比べて症状が重く、角膜にも炎症が起こる場合もあることから、「角結膜炎」と呼ばれます。

流行性角結膜炎(はやり目)は重症化することも

子どもの場合は症状が強く出やすく、まぶたの裏の結膜に偽膜と呼ばれる白い炎症性の膜ができ、眼球の表面が荒れてしまうことがあります。

またさらに炎症がひどくなると、黒目の表面部分の角膜が傷つく「角膜びらん」を引き起こすこともあり、注意が必要です。

発病から1週間ほど経ち症状が収まった頃に、黒目に小さな点状の濁り(点状表層角膜炎)があらわれて、まぶしさや目のかすみを感じることがあります。

症状がよくなってきたからとこの時点で治療をやめると、黒目が濁り視力が落ちてしまうことがあるので、きちんと医師の指示を仰ぐようにしましょう。

その他

その他にもアデノウイルスは以下のようなさまざまな病気を引き起こすことがあります。

  • 肺炎
  • 胃腸炎
  • 心筋炎
  • 出血性膀胱炎
  • 脳脊髄炎

中には重篤な症状があらわれる場合もあるため、注意が必要です。

アデノウイルス感染症の診断方法

アデノウイルスによる感染症かどうかを判断するには、以前は病歴や流行状況などから推測していました。

しかし現在では、インフルエンザのように、疑わしい場合には検査薬を使ってウイルスを検出する迅速法が使われています。

のどや目を綿棒でこすり検体をとり、検査薬に作用させれば10分ほどで結果が出るので、簡単に調べることができます。

しかし陰性だったからといって必ずしもアデノウイルスによる感染症ではない、とは言い切れません。

感染してすぐだったり、ウイルスが検出限界以下だったりする場合には、アデノウイルスに感染しているとしても検査薬が反応しないこともあります。

陰性でも疑わしい場合には日を置いて再検査することもありますが、結果が出るまでは周りへ感染させないように気をつけるようにしましょう。

アデノウイルス感染症と診断されたら?

それではアデノウイルスによる感染症と診断されたらどうすればよいのでしょうか?

治療法

アデノウイルスの特効薬は未だなく、ワクチンも一般的に使われているものはありません。

そのため熱や痛みなどを軽減させる対症療法がメインの治療となります。

熱が高い、痛みが強いようなら解熱鎮痛剤、胃腸炎などの症状がある場合には整腸剤、といった具合です。

また必要に応じて抗生剤やステロイド剤、流行性角結膜炎の場合には細菌による二次感染を防ぐ目薬などが処方されますが、それですぐ治るというわけではなく、あくまで治療の補助的な役割となります。

家庭での対策

アデノウイルス感染症には特効薬がないため家庭での休養が重要ですが、その際どのような点に気をつけたらいいのでしょうか?

脱水に注意

咽頭結膜熱では熱が高く、のどの痛みが強いことから、何も口にすることができなくなり、脱水の危険にさらされることもあります。

また下痢や嘔吐も脱水状態を引き起こしやすく、場合によっては命に関わることも少なくありません。

さらに咽頭結膜熱は夏に流行るため熱中症のおそれもあり、より注意が必要です。

脱水状態になると、体の水分だけでなく体内に必要なナトリウムやカリウムも多く失われてしまうため、それらを補える経口補水液も用意しておくとよいでしょう。

何か食べられるようであれば、薄味で冷たく、のどごしのよい食事がおすすめです。

ゼリーやプリン、アイスクリーム、冷たいうどんやスープなどが食べやすくてよいですね。

タオルの共用はしない

アデノウイルスは強い感染力を持つため、涙や目やにを拭いたタオルなどから手指を介して感染することも少なくありません。

そのため家庭では、患者と家族の使うタオルを別々にしておきましょう。

お風呂に入る順番も、感染者がいちばん最後に入る方がよいですね。

また涙や目やにはタオルではなくティッシュで拭き、その都度捨てる方が家庭内感染を防ぐことができます。

登校や登園の目安

症状がよくなってくると気になるのが、いつから登校・登園できるのかという点ですよね。

咽頭結膜熱と流行性角結膜炎、それぞれの場合の出席の目安を確認しておきましょう。

いずれの場合も、感染を拡大させないために医師の判断に従うことが重要です。

咽頭結膜熱(プール熱)の場合

咽頭結膜熱は文科省が定める学校伝染病に指定され、はしかや風疹、おたふく風邪などと同じ第二種感染症です。

発熱や咽頭炎、結膜炎の症状がなくなったあと2日間は登校・登園は禁止ですが、伝染のおそれがないと医師が判断した場合は出席可能となります。

流行性角結膜炎(はやり目)の場合

流行性角結膜炎も学校伝染病のひとつで、第三種感染症に指定されています。

症状がおさまってきても感染力が残ることもあり、医師が伝染の恐れがないと判断を受けてからの登校・登園となります。

アデノウイルス感染症を防ぐために

アデノウイルスは飛沫や接触により感染するため、手洗いうがい、手指の消毒などが予防に効果的です。

子どもに多いアデノウイルス感染症ですが、家庭内感染も多く大人がかかることも珍しくありません。

手洗いうがいをおろそかにせず、外から帰ってきたら忘れずにおこなうようにしましょう。

またプールのあとは目をしっかり洗う、シャワーを浴びる、うがいをするなども心がけましょう。

プールで泳ぐ際には水中眼鏡も忘れないようにするとよいですね。

感染し症状がよくなっても、医師の許可があるまでプールには入らないようにすることも感染を広げないために重要です。

まとめ

アデノウイルス感染症は身近な病気です。

しかし症状が重くなることもあり、とくに周囲で流行しているような場合には、手洗いうがいなど予防に努めましょう

それでも感染してしまった際には、できるだけ早く医師の診断を仰ぎ、家庭でゆっくり休息をとることが大切です。